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SHI-KI  世界観とかご町内案内とか

世界観

時代は現代、場所は日本。ただ「妖魔」の存在だけが、リアルの現代日本と異なっている世界。
「妖魔」 とは、どこからともなく現れ、人々に大小さまざまな迷惑を及ぼす、未知の存在です。その姿が古くから伝わっている妖怪や魔物といった想像上の生き物に似ていることが多かったため「妖魔」と呼ばれていますが、その正体は誰も知りません。
ほぼ一方的に迷惑だけかけて去っていく――時には人命を奪うことすらある――ため、妖魔は退治すべきものと考えられていますが、ふつうの方法で退治することはできません。「退魔師」と呼ばれる、特別な力を持つ人々だけが、妖魔を退治することができます。
ちなみに退魔師はあくまでも妖魔を退治する力の持ち主なので、幽霊だの超能力だの宇宙人だのといった、存在するのかわからないオカルティックなものは守備範囲に入っていません。このへん、誤解されやすいところのようです。
退魔師は警察や行政当局のバックアップのもとに、妖魔を退治します。給料が出るわけではないので、ボランティアと言えるかも知れません。

妖魔が出現すると、まず現場にいる市民が警察に通報します。警察は危険区域の通行を制限するとともに、その地域に住む退魔師に連絡を取って退治を依頼します。 連絡を受けた退魔師が現場に急行し、妖魔を退治します。
ただし、退魔師に離れた場所の妖魔を感知する能力がある場合は、連絡が行く前に現場に退魔師が向かっていることもあります。

舞台となる町

物語の舞台は「金剛市」という地方都市です。巳法川(みのりがわ)という川に沿って南北に細長い市で、南部は海に接し、北部は丘陵地帯になっています。市内ではありませんが、川を源流までさかのぼれば、標高一〇〇〇メートル以上の山地に行き着きます。
市の南部にある「金剛駅」周辺とやや北の市庁舎周辺が、中心部になっています。
主人公の兄弟が通う高校は「私立黎明館高校」。「黎明館大学」に隣接する付属高校です。市の北部の丘陵地帯にあり、駅からはバスで行くことができます。
黎明館高校からほぼま東へ行くと、市内にあるもうひとつの私立校「慈愛女子高校」があります。こちらはプロテスタント系の女子校で、 宝珠兄弟の先輩退魔師である凛が通っています。
宝珠兄弟の家は、高校から徒歩七、八分の住宅地にあります。一分ほど歩くと宝珠家の本家があります。古くから続く退魔師の家柄なので、資産家ではありませんが、市内での知名度はそれなりにあります。また、本家の書庫には平安時代からの記録史料が保管されており、歴史的価値の高いものも多いようです。

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