魔の島のシニフィエ

[site top]

 

 北の果ての島に封じられた死と破壊の神。破壊神の復活をもくろむ教団の圧政に抵抗する人々。
 破壊神だと名乗る者が現われて教団から人々を救う事件が続発する。伝えられる破壊神の姿で現われ、人間には不可能な奇跡を起こし、だが破壊神が言うはずのないことを言う……その事件は人々を当惑させた。
 「破壊神に救われて歴史に名を残す」と予言されたデューイは、闇色の髪の魔術師ガルトや島外の剣士ランディらに支えられ、人々の先頭に立って抵抗運動を広めていく。

 教団と市民の攻防の中で、破壊神と呼ばれたものの正体が明らかになっていく。
 そしてデューイもまた、破壊神の神話が意味するものと無関係ではいられなかった。

 これは「破壊神」と呼ばれて恐れられてきた力の本質をめぐる、人間達の物語である。

 

※シニフィエ:言語学で「意味内容」をさし、記号(シーニュ)のひとつの面とされる。たとえば「いぬ」という音声によって想起される、ワンワン鳴く四つ足の動物。これがシニフィエと言える。記号はその記号の意味するものと同一ではない。「ウドゥルグ」という名詞は「ウドゥルグ」そのものではないのだ。

 

全部で原稿用紙350枚程度になります。

一括ダウンロード(lha)[html版(125KB)テキストファイル版(104KB)]

[ 用語集(非ネタバレ) ][ 年表 ][物語ができるまで][ コラム(ネタバレ) ]
番外編「支えるもの、その名は」追加(04/01/31)

 

 

 

第一章 復活の声

 
 1 暗殺者の帰還
 2 葬式という名の芝居
 3 山猫達の密会
 4 罠
第二章 破壊神の片腕
 1 捧げ人デューイ
 2 予言に記された者
 3 ウドゥルグの力
 4 偽りの記録
 5 邂逅
 
第三章 生命の摂理 破壊の傷痕
 1 山猫は爪を研ぎすます
 2 野心
 3 魔剣士ランディ
 4 爪痕の地にて
第四章 革命
 1 軋轢
 2 決意
 3 レブリムの演説
 4 裏切りと背信の司祭
 
第五章 魔の島のシニフィエ
 1 封鎖
 2 意味するもの、されるもの
 3 生命神の奇跡
 4 迷うことなく語れ

◆番外編

 意志を持つ力
   シガメルデ壊滅事件のはなし
85枚程度
  一括(73KB)/分割[1][2][3][4][5][6][7]
  DL版[lha](htmlテキスト)

 救いを求めるものたちへ
 「ゲインの奇跡」 後のちょっとしたできごと。6枚)
 
 DL版[lha](htmlテキスト)

 サイレント・ウィッシュ〜希望の花咲く時〜
 「救いを求めるものたちへ」に登場する暗殺者ティアとガルトの邂逅。番外編競作「その花の名前は」参加作品。25枚。
 
DL版[lha](テキスト)

 支えるもの、その名は[1][2][3]
 ロルンの処刑台からガルトに救出されたデューイは、両親を助けに向かう……。15枚。

 

◆おまけ

 神なき宗教の発祥:ウドゥルグ伝説の真偽に関する一考察
 島外の神話学者の論文による「ウドゥルグ」伝説の紹介。

 

◆その他(別シリーズ)

 日と月の魔剣士
 ランディが主人公の別シリーズ。ガルトも登場しています。

 交差の地
 「魔の島のシニフィエ」「日と月の魔剣士」共通の番外編(短編集)。 島外に脱出したガルトと港町の謎の道具屋との出会い。「シニフィエ」以後の話もあり。

 

 

2000年3月アップロード、2002年11月25日修正。

 

ご意見、ご感想、ご要望などはこちらへ。